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インドネシア在住
40代女性 ぶんぶんさん

この引越しに点数をつけるなら30点です![chat face=”woman1″ name=”ぶんぶんさん” align=”left” style=”type1″]その理由は、何から何まで一人でやって大変すぎたからです。[/chat]

ぶんぶんさんの体験談 教訓

其ノ一. 引越し業者のある日本はありがたい!

 
 
子供のころから父親の転勤のため、数々の引越しを経験してきました。

大人になってからも、賃貸マンションから一戸建てへ引越しをしたり…
結婚後には日本から海外への引越しも体験しました。

なかでも、
忘れられない大変な引越しがあります。

それは、インドネシアに住んで数年したころ。
夫の実家から車で20分ほどのところに建てた一戸建てへの引越しです。


 
 
引っ越す場合の手順としては、まずは引越し業者に連絡をとる。
そして日程を決めて見積もりを出すのが普通だと思います。

しかし、ここバリ島には引越し業者がありません。
 
 
そういえばときどき道で、軽トラックに箪笥やベッドのマットレスをむき出しで積み込んで走っているのを見かけますが、こちらでの引越しというのはそういうものらしいです。

個人で何往復もして、軽トラックで荷物を運び込むのです。
 
 
 
バリ島は、「家を守る」ということが第一で、男の子は大体結婚してもそのまま実家に住み続けます。兄弟が多い場合も、敷地内に余裕がある限り、部屋を建て増しし、できる限り出て行かないのです。

若い世代が増えても、年老いた世代がいなくなるので、同じ敷地内で何代もずっと暮らし続けて、家を守っていくのが普通なのです。

なので、ここでは引越し自体が稀なことで引越し業者の需要がないらしいのです。
 
 
というわけで、
夫が近所の人から軽トラックを借り、それに合わせて引越しの日程も決めました。

ただ、引越し業者がないとダンボールも貰えないので友達から衣装入れのプラケースを借りたり、スーパーからダンボールをもらってきたり。

そうやって荷造りをやり始めましたが、
夫は生まれてから一度も引越しの経験がないため、ほとんど役に立ちませんでした。

4歳の子供をみながら、
ひとりで荷物を詰め込んでいきました。

 
 
 
荷物を詰め込む!

いらないものはどんどん捨てて荷物を減らしたいと思いましたが、夫の実家周辺ではゴミの収集制度も整っておらず、自分たちでゴミをまとめては、わざわざバイクで都心まで捨てにいかなければなりませんでした。

子供は「引越しの手伝い」と言いながら、
私が詰めたばかりのものを、またダンボールから出してきたり、私の財布をいつの間にかスーツケースに入れてしまったりします。
 
 
 
それでも何とか、荷物をまとめ当日を迎えたのですが・・・

「ごめん、今日は引越しできない」

と夫。

なんでも、トラックを貸してくれるはずの人に急な仕事が入り、トラックを使うことになったのだと言うのです。

こちらが先に約束していたはずだと怒っても、ここでは我慢するしかありません。

これからも付き合いの続く
近所の人と関係を悪くするわけにはいきません。

一度蓋をしたダンボールをまた開けて、
一晩過ごすための物や着替えを取り出し、シーツも毛布も梱包してしまっていたので、その晩はむき出しのマットレスの上で悔し涙を流しながら眠りました。
 
 
 
そして翌日。

今日こそどんどん荷物を運ぶつもりで構えていると夫が

「ごめん、急な仕事が入った。お昼ごろには帰ってくるから」
 
 
昼過ぎにやっと戻ってきた夫は、
仕事仲間に手伝ってもらって荷物を運び出し始めました。

一度に運べないのと、全ての荷物がダンボールに入りきらないため、新居まで行ったら一度衣装ケースの中身を全部出し、空のケースを持って帰ってきてすぐに詰めてまた運ぶピストン輸送です。

夫が往復している間に、私は空になっていく実家の部屋を掃除しました。数年間お世話になった部屋を、そのまま去るわけにはいきません。
 
 
 
掃除は大事!

雑巾をかけていると、子供の面倒をみてくれていた姑が「手伝えなくてごめんね」と声をかけてくれました。

次に出た姑の言葉に、私は倒れそうになりました。

「宗教上、今日は引越しにいい暦じゃないのよ。

今日は引っ越すのやめて、来月にしたら?」

 
 
姑の心配はありがたいですが、引越しは強行しました。
 
 
 
新しい家では、夫が運び込んだ荷物がそのまま山積みになっていました。
荷物ごとに部屋に分けて置くとか、そういうことは思いつかなかったようです。

さらに、衣装ケースを空けるために
中身だけ山積みになったものもあり、泥棒が入った後のような状態でした。

新居で這いずり回るように雑巾がけをしていると、近所の奥さんが

「かわいそう。外国人なのに、お手伝いさんはいないのか」
 
 
と心配してくれました。
一人で荷物を開け、それぞれの収納場所に収めていきました。
 
 
 
この引越しに点数をつけるとすれば…30点くらいでしょうか。

引越しというのは去る家の掃除に始まり、
新居を整えるところまですべてやって完了だと思うのですが、この引越しでは去る家の掃除、荷物の梱包、荷解き、すべて一人でやりました。
 
 
今となっては笑い話ですが、
もう一度やれと言われれば二度とやりたくないのが本音です。

引越し業者さんがいる日本のありがたみをつくづく感じた体験でした。
 
 
https://hikkoshi-chie.com/archives/396
https://hikkoshi-chie.com/archives/43